密葬
近年、家族葬が増えていると云われます。
本当に親族だけで大人数にせず、簡単に行うものです。
そして良い人だったねと思い出を語らうかも知れません。
そして、タイトルにもした密葬。
親族だけで行うものではありますが、良いイメージでは使われないことが多いと思います。
勿論、自分の周りでもこのような言葉が出てきたら、慎むことでしょう。
恐らく、彼女は密葬となりました。
親族としては、他の友人、知人には、やはり伝えるべきではないと判断するケースもあるでしょうし、
親族も悔いがあり、そのような状態ではないとも思います。
ただ、彼女のケースは複雑な事情が絡みます。
彼女からは元来の親ではないと聞かされました。
そして、決して家族間の関係も良好とはいえなかったようです。
彼女は頼れる相手もほぼおらず、
自分が多少は力にはなったかも知れませんが、きっとまだ隠していることはあり、
要は結構な孤独を抱えていたと思われます。
そして、最期まで孤独で逝ってしまわれ、密葬。
彼女の孤独を考えると、非常に怖くも悲しくもあります。
彼女は優しい人でした。
こまめにありがとうと口にし、
ただただ優しい雰囲気を持ち合わせ、
そして優しい人を好んでおりました。
彼女に優しく微笑まれると、私は大変癒され、ほだされて、うんうんとなったものです。
複雑な家庭事情もあり、安定を望んでおりました。
実は、直前に彼女から別れを切り出されています。
それも今となっては、既に決意し、そのために切り出したものだと思っております。
そして、彼女の性格から、書いていたと思われる日記など、身辺のものを処分したのかも知れません。
私に連絡がないのも、そもそも親族に私との関係性が分からない可能性があります。
これまで孤独に過ごし、孤独で逝き、孤独で見送られる、、、
密葬ということなので、彼女の交友があった人は、未だこの事実に辿りついていない人がほとんどだと思います。
そんな彼女の魂があるのであれば、私が彼女のことを思うことで、
少しでも救われてくれたらと思うだけです。
私は、今回の事実を知ってから、色々な感情で怖さを覚えたのは、
これまで記載しましたが、
実家に戻り、母親に延々と話を聞いて貰っておりました。
彼女には頼れる人が居なかったのに、自分は母親に頼り申し訳なく、そしてツラくもあります。
彼女にも早く、私の母親に会わせておけば良かったです。
その選択肢がもっと早く出てくれば良かったです。
頼れる人が居るのであれば、頼ってよいと思います。
孤独はツラいです。